パーセプトロンの学習規則を1次元のデータに対して試してみる

2015-10-13

「わかりやすいパターン認識」の2.3節「パーセプトロンの学習規則」(p.18)を1次元・2クラスの学習パターンに適用する例(p.23)を試してみた。

動作デモ

PerceptronLearning1D - JsFiddle

  • 緑の丸が拡張重みベクトルを表していて、「step」のボタンを押すごとに学習で赤い線と青い線を分離するパラメータを探す
    • 適用するパターンの順序は、本の記述とは違い、ランダムにしている
  • 「reset」ボタンで、拡張重みベクトルをランダムの位置からやり直す

パーセプトロンの学習規則

  1. 重みベクトル の初期値を適当に設定する。
  2. の中から学習パターンを一つ選ぶ。
  3. 識別関数 によって識別を行い、正しく判定できなかった場合のみ次のように重みベクトル を修正し、新しい重みベクトル を作る。
  1. 上の処理(2), (3)を の全パターンに対して繰り返す。
  2. の全パターンを正しく識別できたら終了。誤りがあるときは2に戻る。

コード

上記の学習規則をJavaScriptで書くとこんな感じ:

perceptron_learning.js

// 学習パターンを識別関数に適用して誤識別した場合、パーセプトロンの学習規則に基づき重みを調整する
// ws : 拡張重みベクトル
// xs : 拡張特徴ベクトル
// c : クラス (0 or 1)
// rho: 学習係数ρ
function learn(ws, xs, c, rho) {
var g = dot(ws, xs); // 識別関数gを計算
if (c == 0 && g <= 0) { // クラスω1を誤識別
madd(ws, rho, xs); // w' = w + ρx
return true;
} else if (c != 0 && g >= 0) { // クラスω2を誤識別
madd(ws, -rho, xs); // w' = w - ρx
return true;
}
return false;
}

// 内積
function dot(a, b) {
var l = 0;
for (var i = 0; i < a.length; ++i)
l += a[i] * b[i];
return l;
}

// 係数付き加算
function madd(a, p, b) {
for (var i = 0; i < a.length; ++i)
a[i] += p * b[i];
}

多クラスの場合

多クラス()への拡張は、に属するパターンをと誤ったとき、もしくは識別結果としての双方が候補となったとき()、重みベクトルの修正を

とのこと。